🙂 心なげにい はけて聞こゆるは」など、さぶらふ人々も聞こえあへり。 概要 : の母親で、の娘。 ほどよりは大き におよすけたまひて、やうやう起きかへり などしたまふ。
☣ かの人知れぬ御心にも、いみ じう心もとなくて、人間に参りたまひて、 源氏 「上のおぼつ かながりきこえさせたまふを、まづ見たてまつりて奏しはべ らむ」と聞こえたまへど、 藤壼 「むつかしげなるほどなれば」 とて、見せたてまつりたまはぬもことわりなり。 似つかはしからぬ扇のさまかなと見たま ひて、わが持たまへるにさしかへて見たまへば、赤き紙の映 るばかり色深きに、木高き森のかたを塗りかへしたり。
13⚑ 源氏 「笹分けば人や咎めむいつとなく駒なつくめる森の 木がくれ わづらはしさに」とて立ちたまふをひかへて、 典侍 「まだか かるものをこそ思ひはべらね。 「貴女よ!生き返りたまへよ!そんなひどいことなさらないで!」と叫んでも状況は変化しません。 さこそ強がりたまへど、若き御心にて、言ふかひなくなりぬるを見たまふに、やるかたなくて、つと抱きて、「あが君、生きいでたまへ、いといみじき目な見せたまひそ」とのたまへど、冷え入りにたれば、けはひものうとくなりゆく。
😭 P349 げにいかさまに作りかへてかは、劣らぬ御ありさまは、世に 出でものしたまはまし。
8👈 なかなか限りもなくいかめしうなむ。
5⌚ 一条兼良著。